お役立ちコラム
column
布クロスはどう選ぶ? 布クロスのメリット・デメリットと選び方のポイント
2023年09月25日
壁紙というとビニールクロスや紙クロスが一般的ですが、織物を使った布クロスにはどのような特徴があるのでしょうか?
本記事では布クロスを使うメリットとデメリット、布クロスがおすすめの施工場所を詳しく解説していきます。
家作りやリフォームで壁紙選びに悩んでいる方は、ぜひご一読ください。
布クロスとは? メリットとデメリットを解説
一般的な住宅やオフィスで使用されている壁紙には、ビニールクロス、紙クロス、布クロス、木質系壁紙などがあります。
布クロスはその名の通り織物を原料とした壁紙で、織物クロスとも呼ばれます。
木綿・麻・絹といった自然素材と、ポリエステルやレーヨンなどの化学繊維を使用した布クロスがあります。
布クロスのメリット
壁紙の種類にはいろいろありますが、布クロスを選ぶメリットは何でしょうか?
布クロスのメリットを詳しく説明します。
自然な風合いを楽しめる
布クロスは織物でできているため、自然な風合いがあります。
特に木綿、麻、絹といった天然繊維を使用した布クロスは、ビニールクロスや紙クロスにはない温かみがあります。
織物特有の自然な風合いを楽しめるのは、布クロスの最大の魅力と言えるでしょう。
高級感がある
布クロスは織物ならではの厚みと凹凸感があり、高級感があります。
画一的なビニールクロスや紙クロスに比べると、ひと織りひと織りで表情が変わり、温かみも感じられます。
丈夫で長持ちする
布クロスは手で引き裂こうとしても簡単には破れず、丈夫で長持ちします。
ビニールクロスや紙クロスの耐用年数が5年〜10年とされているのに対し、布クロスの耐用年数は20年とも言われています。
調湿性に優れている
布クロスは湿気の多い時は水分を吸収し、乾燥している時には水分を放出してくれます。
室内の湿度をある程度コントロールできるので、結露やカビなどが発生しにくい住環境を作れます。
自然素材なので安全性が高い
布クロスは基本的に自然素材を原料としているため、化学物質が含まれていないのもメリットです。
壁紙や接着剤に含まれる化学物質によるシックハウス症候群が心配な方でも、安心して使用できます。
布クロスのデメリット
メリットの多い布クロスですが、デメリットもいくつかあります。
以下では布クロスのデメリットを解説します。
他の壁紙に比べると価格が高い
布クロスはビニールクロスなどに比べると単価が高い傾向にあります。
レーヨンの布クロス 1,500円/㎡~
不織布の布クロス 2,500円/㎡~
シルクの布クロス 10,000円/㎡~
一般的なビニールクロスの単価は1,000円/㎡前後なので、布クロスの方が1.5倍〜10倍の値段となります。
施工が難しい
ビニールクロスや紙クロスは比較的施工が簡単で、器用な方ならDIYでも貼ることができます。
しかし、布クロスは施工が難しいので作業費も高くなりがちです。
また、施工事例も少ないため、布クロスの施工は請け負っていないという業者も少なくありません。
防火認定を受けていない商品が多い
布クロスは織物を使用しているという性質上、防火認定を受けていない商品が多いです。
そのため、キッチンなど火を扱う場所には使用できません。
布クロスはこんな場所におすすめ
布クロスにはメリットとデメリットの両方がありますが、どんな用途に向いているのでしょうか?
布クロスがおすすめの施工ケースを紹介します。
高級感を出したい場所
布クロスは布ならではの自然な風合いや凹凸感があり、他の壁紙と比べると高級感があります。
柄、色、織り方などのデザインのバリエーションも豊富で、他の家具や調度品と合わせることで、よりグレードの高いインテリアを実現できます。
オフィスなら来賓の目に付きやすい応接室や社長室、商業施設では高級品を取り扱うハイエンドブティックなど、高級感が求められる場所への施工がおすすめです。
ナチュラルな風合いを楽しみたい場所
木綿や麻といった自然素材を使った布クラスは、他の壁紙では得られないナチュラルで優しい風合いがあります。
無垢材のフローリングや木製の家具など、自然素材を使ったインテリアを好む方には布クロスが最適です。
主寝室やリビングなど、自然な雰囲気を演出したい場所におすすめです。
耐久性が求められる場所
一般的なビニールクロスや紙クロスの耐用年数は5年~10年と言われており、施工から数年経つとはがれや破れなどが出てきます。
一方、破れにくく調湿性にも優れた布クロスの耐用年数は約20年程です。
布クロスは経年変化も緩やかで、古くなっても独特の風合いを楽しめます。
頻繁に壁紙の張替えをしたくない場所、耐久性が求められる場所には、布クロスがおすすめです。
まとめ
自然な風合いで高級感のある布クロスは、ビニールクロスなどに比べると割高ですが、自然素材を使いたい方や独特の風合いを楽しみたい方にはおすすめです。
布クロスのメリットとデメリットをしっかり把握した上で、予算に余裕がある場合は壁紙の選択肢の一つとして、ぜひ検討してみてください。