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引き込みポールのメリット・デメリットや価格、設置費用などについて解説！
2023年05月10日
住宅設備の一つに「引き込みポール（引込柱）」があります。
電力会社が設置している電柱から住宅に電気を引き込む為のポールです。
今回は引き込みポールとは何か、引き込みポールを設置するメリットとデメリット、引き込みポールの本体価格や設置費用などについて解説します。
引き込みポールとは
住宅に電気を引き込む方法には、電柱から建物に電線を伸ばす架空線方式と地下設備を使った地中化方式の2種類があります。
このうち、架空線方式は電柱が地中化されていない地域において一般的に用いられている引込方法です。
架空線方式が採用されている地区では、電線と建物の壁を直接つなぐ架空配線が一般的です。
しかし、架空配線には建物の美観を損ねてしまうことや建物に損傷を与える可能性がわずかながらでもあるというデメリットがあります。
それを解決する手段の一つが「引き込みポール（引込柱）」の設置です。
引き込みポールには通常のタイプとポールから住宅まで電線を埋設するタイプの2種類があります。
引き込みポールのメリット
引き込みポール、特に引き込みポールと住宅までの間の電線を埋設するタイプを使用すると、4つのメリットが得られます。
旗竿地のように電柱から離れた場所でも電気を供給できる
旗竿地とは、道路に接している出入り口付近の幅が細長く、住宅が奥まった場所にある形状の土地のことです。
電柱から無理に引き込み線を引いても、たるんでしまったり、隣家の敷地に引き込み線が入り込んでしまうかもしれません。
そうした事態を防ぐには、自分の敷地に引き込みポールを立てなければなりません。
こうすることで、旗竿地のような奥まった場所でも住宅として使用できるようになります。
住宅の美観を保てる
引き込みポールを使うと、電線や電話線などが直接家の外壁につながらないため、住宅の外観がよくなります。
外壁に配線を引き込むための設備をつける必要もなくなります。
鳥が引き込み線付近に止まらない
ハトやカラスなど、都市にすむ鳥は電線に良く止まります。
その際、フンをすることで周辺を汚すことがあります。
住宅と電信柱を結ぶ引き込み線に鳥が止まってフンをするようになると、住宅のすぐ近くが汚されてしまいます。
引き込みポールを使うと、住宅と引き込みポールを結ぶ電線がないため、鳥が止まる場所がなくなり、住宅周辺のフン害を減らすことができます。
引き込み線と敷地内の樹木が接触しない
戸建てで庭付きの住宅では、庭に樹木があることも少なくありません。
住宅建設当初は若木で小さくても、年月が経つと徐々に樹木が成長します。
すると、枝が伸びて引き込み線と接触する可能性が出てきます。
引き込みポールの電線は地下を通るため、樹木が成長しても接触することがありません。
引き込みポールのデメリット
引き込みポールには住宅の美観を保つ働きや鳥のフン害を抑制する働き、樹木と電線の接触を防ぐメリットが期待できます。
その一方、あまり効果がないという意見もあります。
ここでは、引き込みポールのデメリットについてとりあげます。
埋設式でなければメリットが少ない
先ほど取り上げたメリットは、いずれも埋設式のメリットです。
したがって、通常の引き込みポールでは敷地内に電線が存在し、鳥が止まる可能性もあります。
場合によっては専門業者による鳥対策が必要になるかもしれません。
引き込みポールの費用は自己負担
電柱は電力会社が建てますが、引き込みポールの費用は自己負担です。
また、引き込みポールが経年劣化した場合の修理費用も自己負担となります。
設計耐用年数は10年で埋設型の場合は30年とされています。
引き込みポールの価格・設置費用
引き込みポールの価格は、本体価格と工事費用がセットで20万円から70万円とされています。通常型に比べ、埋設型の方が高額になります。
受注する業者や工事内容、使用する引き込みポールのタイプによってかなり差があるため、引き込みポールの設置工事を依頼するときは、複数の業者から相見積もりを取るのが理想です。
まとめ
今回は引き込みポールのメリット・デメリットや設置費用について解説しました。
旗竿地のような、引き込みポールがないと電気の引込が困難な場所では必須の設備だといえます。
電柱からそれほど離れていないのであれば、通常型よりも埋設型を選んだほうが多くのメリットが得られます。
美観もさることながら、鳥のフン害予防や引き込みポールの寿命が長い点でも埋設型の方がおすすめです。
ただし、引き込みポールの設置費用や修理・交換費用は自己負担となります。
その点も考慮したうえで、引き込みポールを設置するか否か判断したほうがよいでしょう。