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【カーポートの雪対策】積雪で倒壊しないためのカーポート選びと正しい雪下ろしの方法を解説

2023年04月30日

カーポートは雪の重みで倒壊することもあります。
カーポートを設置する際、頑丈なものを選べば安全になるだけでなく、雪下ろしの回数も減らせるかもしれません。
積雪に耐えられるカーポートの選び方と、正しい雪下ろしの方法を解説します。

【カーポートの雪対策】積雪で倒壊しないためのカーポート選びと正しい雪下ろしの方法を解説

頑丈なカーポートを選ぶには、耐積雪強度と両側支持タイプに着目する

積雪に耐えられるカーポート選びには、「耐積雪強度」と「両側支持タイプ」の二つが重要になります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

カーポートの耐積雪強度とは

カーポートには商品ごとに耐積雪強度が設定されています。
耐積雪強度は耐積雪量とも言い、何cmまでの積雪に耐えられるかという目安です。
一般的な種類は20cm、50cm、100cm、150cm、200cmなどがあり、地域の積雪量に合わせて選ぶことができます。

カーポートの耐積雪量は雪の種類によって変わる

雪には種類があり、種類によって重さも異なります。
カーポートのカタログに記載されている耐積雪量は新雪の場合で、雪の種類によっては実際に耐えられる積雪量はもっと少なくなることも。

カタログ上の耐積雪量 新雪での耐積雪量

(雪比重0.3)

締雪での耐積雪量

(雪比重0.5)

粗目雪での耐積雪量

(雪比重0.7)

20cm 20cm 12cm 8cm
50cm 50cm 30cm 21cm
100cm 100cm 60cm 42cm
150cm 150cm 90cm 64cm
200cm 200cm 120cm 85cm

積もったばかりの「新雪」は一番軽く、1㎥あたりの重さは50~150kgほど。
同じ新雪でもふくまれる水分量によっても雪の重さは変化します。
この新雪の上にさらに雪が積もると、雪が圧縮されて「締雪(しまりゆき)」となり、1㎥あたりの重さは150~250kgほどになります。
一度解けた雪が凍って氷の粒が集まった「粗目雪(ざらめゆき)」になると、1㎥あたり250~500kgもの重さに。
粗目雪がカーポートに100cm積もっているとしたら、トン単位の負荷がかかっていることになります。

居住地域の積雪量よりもワンランク上の耐積雪量のカーポートを選ぶ

耐積雪量が20cmのカーポートの場合、新雪なら20cmまで耐えられますが、締雪になると12cm、粗目雪なら8cmが安全とされる目安です。
想定外の雪が降った場合に備えて、カーポートの耐積雪量はお住まいの地域の積雪量よりもワンランク上のものにすると安心できます。

カーポートの柱は両側支持タイプが頑丈

カーポートの支柱は片方だけに柱がある片側支持タイプと、両側に柱がある両側指示タイプの二つです。
片側支持タイプは狭い場所でも乗り入れスペースを確保できるというメリットがありますが、強度では少し劣ってしまいます。
両側支持タイプの方が強度があり、特に雪の多い地域では両側支持タイプがおすすめです。

カーポートの補強をする

既に設置しているカーポートが片側支持タイプの場合、「サポート柱」を取り付けて補強するという方法があります。
サポート柱の種類はメーカーによって様々ですが、取り外しができるタイプなら、冬以外の期間は外しておくこともできて便利です。

定期的にカーポートのメンテナンスを行う

カーポートは年数や雨風、地震などによってどうしても劣化していきます。
ネジや接続部分が錆びていないか、緩んでいないかの定期的なチェックが大切です。
大がかりな修繕が必要になる場合は業者の手配から完了まで日数がかかりますので、完成前に雪が降ってしまうことも。
日頃からメンテナンスしていればカーポートを長持ちさせられるので、チェックとメンテナンスを定期的に行うようにしましょう。

カーポートの正しい雪下ろしの方法とやってはいけないこと

雪下ろしには正しいやり方と注意点があります。

・早めに雪下ろしをする
・雪下ろし用の道具を使う
・カーポートの上に乗らない
・水やお湯をかけない
・融雪剤は使わない

どれも重要なので、一つずつ詳しく説明していきます。

雪が積もったら早めに雪下ろしをする

積雪量に関係なく、なるべく早く雪下ろしをしましょう。
カーポートの耐積雪量は軽い新雪の場合ですので、同じ積雪量でも締雪や粗目雪になると耐えられる積雪量はもっと少なくなります。
また、雪の多い地域では一晩のうちにかなり積もることもあるため、雪が積もったらその都度、早めに雪下ろしをすることが肝心です。

雪下ろしにはカーポート用の雪下ろし棒を使う

カーポート用の雪下ろし棒を使うと、安全に雪下ろしができます。
専用の道具を買わなくても、脚立やはしごを使ってデッキブラシなど家にあるもので雪下ろしをすればいいと考えてしまいがちですが、これは危険です。
雪下ろしの際、脚立やはしごは滑って落下する・倒れるなどの危険性があるため、使用は避けましょう。

カーポートの上に乗って雪下ろしをしない

雪が積もっている場合、既にかなりの負荷がカーポートにかかっています。
人が乗るとその重みで倒壊・破損する恐れがあるため、絶対にカーポートの上に乗らないでください。

水やお湯で雪を解かさない

水やお湯をかけて雪を解かそうとするのもやめましょう。
雪が水分を含んでさらに重くなり、カーポートが倒壊する危険性や、雪が凍って雪下ろしがしにくくなることもあります。

融雪剤は使わない

融雪剤の成分によりますが、一般的な融雪剤には塩化カルシウムがふくまれており、カーポートや車の錆びの原因になります。
どうしても融雪剤を使いたい場合は、非塩素系のものを選びましょう。

まとめ

カーポートは耐積雪強度と両側支持タイプを重視すると、積雪に耐えられる頑丈なものを選ぶことができます。
また、雪下ろしにはカーポート用の雪下ろし棒がおすすめです。
過去には人気商品の注文が殺到して、納品が春になってしまったこともあるので、早めに買っておくといいでしょう。