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壁コンセントの仕組みはどうなっているの?DIYで増設できるのか

2022年08月20日

日常生活をより快適に過ごすために、さまざまな家電を活用している家庭も多いでしょう。
より便利にするために家電を増やすと、足りなくなるのが壁コンセントですよね。

 

コンセントが足りないなら壁コンセントを増やせばよいのではと考える人もいるでしょう。
壁コンセントの仕組みを始め、DIYでの増設が可能かどうかを解説します。

壁コンセントの仕組みはどうなっているの?DIYで増設できるのか

壁コンセントの仕組み

家電を利用するために必要不可欠なものが壁コンセントです。
この壁コンセントは、大きく分けると4つの部品から作られています。

フェイスプレート

壁コンセントの表面を覆っているのがフェイスプレートです。
フェイスカバーと呼ばれることもあります。
一般的には白やベージュなどの色合いが多くみられますね。

 

ですが部屋の雰囲気に合わせて木目調やメタリック調などさまざまな色合い・質感のフェイスプレートもあります。
フェイスプレートは比較的簡単に取り外せます。

 

表面にビスが見えるものならビスを外せば取り外せますし、ビスがないものも手で簡単に取り外せますよ。

ベースプレート

フェイスプレートを外すと見えるのがベースプレートです。
壁にビスで固定されています。
2口タイプの壁コンセントの場合、上下2カ所がビスで固定されています。
ベースプレートの役割はフェイスプレートを固定させることです。

コンセント本体

電気機器のプラグを差し込む差込口が付いた部分がコンセントの本体です。
壁にビスで固定されているため、固定ビスを取り外せば壁から取り外せます。
コンセント本体の裏にはケーブルがつながっています。
コンセントが1口でも2口でもケーブルは基本的に1本です。

 

電気供給用のコンセント以外にも電話線やテレビのアンテナ線などの接続端子がある場合は、それぞれのケーブルが別に接続されています。
なおコンセント本体に触る場合は、必ず分電盤で該当する箇所のブレーカーを切りましょう。

 

感電の恐れがあるためです。

スイッチボックス

壁が石膏ボードの場合、コンセント本体をビスで取り付けただけでは不安定です。
そこでコンセント本体をしっかりと固定するためにスイッチボックスが使われます。
また壁内に断熱材や造営材が入る場合も、接触し発火する危険を排除するためにスイッチボックスを使用するのが一般的です。

 

スイッチボックスは最寄りの間柱に固定されているため、スイッチボックスを取り外すためには固定ビスも取り外しましょう。
スイッチボックスが取り外せない構造の場合もあります。

壁コンセントの増設方法

壁コンセントはいくつかの方法で増設できます。
配線方法を始め、増設方法について解説します。

コンセントにつなぐケーブル

コンセントの裏側にあるケーブルは絶縁被覆のケーブル(VVF線)を使います。
絶縁被覆ケーブルの中には白と黒の2本のケーブルがあり、白はコンセント裏の接地側、黒は非接地側に接続します。
接地側には「W」または「N」という表示があります。

 

増設の際はケーブルの種類や接続するケーブルの種類に気を付けましょう。
コンセントの増設ではケーブルを渡り配線でつなぐケースが多くなります。
分電盤から回路路分岐させる工事は大掛かりになりますが、渡り配線なら比較的簡単に作業できます。

 

渡り配線による壁コンセントの増設はテーブルタップでコンセントを増やすのと同じ原理です。
使える電流量に注意する必要が出てきます。

開口部を広げず増設する

コンセント以外にもテレビアンテナやLAN、電話線などの接続端子がある壁コンセントなら、壁の開口部を広げなくても増設できる場合があります。
接続端子の位置をずらし、増設するコンセントを設置する場所が確保できるためです。

 

この場合はスイッチボックスの取り替えが不要ですし、フェイスプレートも流用可能です。
既設のコンセント本体から渡り配線で増設コンセントに配線し、端子類を並べ替えて設置します。

開口部を広げて増設する

もともと2口の壁コンセントの部分に4口や6口などに増設したい場合には、壁の開口部を広げる必要が出るでしょう。
この場合コンセント本体を支えるスイッチボックスや、ベースプレート、フェイスプレートなども取り替えなければなりません。

 

壁を切り取る際には慎重な作業が必要です。

別の場所にコンセントを増設する

既設の壁コンセントを増設するのではなく、別の場所に増設したい場合もあるでしょう。
この場合は新たに壁に穴を開けなければなりませんし、新たにフェイスプレートやベースプレート、コンセント本体、スイッチボックスを買いそろえます。

 

また既設の壁コンセントから渡り配線するために、増設予定の壁コンセントの近くの壁コンセントを一度取り外す作業も必要です。
分電盤から配線するよりは簡単ですが、壁内に配線を通すなどワンランク難しい作業が必要です。

壁コンセントの増設はDIYできるか

壁コンセントの増設は作業自体さほど難易度は高いものではないため、DIYでも施工できます。
ただし、作業者は電気工事士の資格が必要です。
無資格者による作業は法令に違反します。

まとめ

壁コンセントの増設はコンセントの仕組みや配線の仕方さえわかれば比較的簡単な作業です。
ですが作業者は電気工事士の資格が必要です。

 

無資格の人が壁コンセントを増設することは法令により禁止されています。
フェイスプレートやベースプレートの交換は無資格者でも可能ですが、コンセント本体を触る工事はやめましょう。